
「まずは自分を愛してあげてね」– 母の言葉とともに生きる。
小さい頃の私は、よく泣き虫で、人にどう思われるかを気にしがちな子どもでした。
学校でみんなの前で発表するのが苦手で、声が小さくなってしまうこともよくありました。
ある日、発表のときにあまりに声が出なくて、
「聞こえないし」「何言ってんの?」って、クラスメートの冷たい目が向けられたとき、
胸がぎゅっと苦しくなって、その日は家に帰ってもずっと心が曇っていました。
そんなとき、母はいつも言ってくれたんです。
**「まずは、自分を愛してあげてね」**と。
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誰かに愛されたいと思うなら、まずは自分を
当時はその意味がよくわかりませんでした。
でも大人になって、いろんな人と出会って、傷ついたり癒されたりするなかで、
少しずつ、母の言葉の意味がわかってきたような気がします。
「もっと○○だったら愛されるのに」と、
欠けているところばかり探していた私は、
誰かに愛されるために、自分をいじめるようなことをしていたかもしれません。
でも本当は、自分をいちばんに理解して、優しくしてあげられるのは自分自身。
そのことに気づいてからは、少しずつ自分に優しくできるようになりました。
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母がくれたのは、生きる根っこ
母は強い人で、でもどこか繊細で、
いつも私や周りの人に心を配ってくれるような人です。
私が落ち込んでいた時も、失敗して泣いていた時も、
大げさに励ますでもなく、黙って隣に座って話を聞いてくれました。
そんな母が、私にくれた「まずは自分を愛してあげてね」という言葉は、
まるでお守りのように、今も私の心に残っています。
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ゆるっと心を整える、わたしの習慣
今でも心がざわつく日には、
母のように自分に「大丈夫だよ」と声をかけてあげることにしています。
お気に入りの緑茶を淹れて、深呼吸して、
その日あったうれしかったことをノートに書く。
それだけで、少しずつ気持ちが整ってくるから不思議です。
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そして、これからも
自分を愛することは、決してわがままなことじゃない。
むしろ、それができて初めて、誰かのことを本当の意味で大切にできる。
母から教わったことを、これからもずっと心に留めて、
優しくて、凛とした女性でありたいと思っています。
もうすぐ母の日ですね
今年は、感謝の気持ちを込めて、
カーネーションと、母に似合いそうなやわらかい色のスカーフを贈ろうかなと思っています。
どんなときも私を包んでくれた、あのやさしいぬくもりのように。
みなさんにとっても、大切な人とのあたたかい時間がありますように。

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